のらりくらり

いつだって漂っていたい

恋ならばいつでもしてます いつか来る別れに備えることは止める

色々な方面からときめきを得て、養分として生きているのがわたくしなのですが、養分であり活力であり目標であり憧憬であるから、それらを失うことはとてもつらい。だから未来など約束せずにいたいし、手放していたいのだけれども、それらは同時に生きる意味というところにもつながってくるので、その微妙な塩梅というか匙加減が非常に難しい。
ずっと憧れているひとがいる、インターネット越しにだけど、ずっと憧れているひとがいる。端的に言うと、ファン。そのひとが発する言葉のファン。
失いたくないなぁ。

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オトートが入籍した。もうすぐ結婚式。
たまたまこの世に生まれて血を分け合った唯一の兄弟が、家族という枠から少しだけ、次の段階に進む。新しい家族を築き始める。
先を越されたことに対する悲しみや焦りとかは一切なくて、これでわたしの家の未来は続いていくのだろうなぁという喜びや安堵しかない。今まで散々気が合わないと言っていたし未だにそれは変わらないけれど(しかし昔よりもマシになっている気はする。昔に比べて、わたしが自分を客観視できるようになったからか。はたまた、オトートの価値観が少しずつ現実的になってきたからか。)、やはり「結婚しなければいけない」という呪縛から解放されつつあるのはありがたいことで、感謝しかない。
そして、最初で最後になるであろう、きょうだいの結婚式。新たな門出の場で自分が何を感じ、思うのか、とても興味がある。結局は自分のことになるのだけれども、やはりこの歳で新たな体験をできるというのは嬉しいこと。
昔のこと、思い出すんだろうなぁ。そしたら泣いてしまうかもしれないなぁ。

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久しぶりに酒飲んで酔っ払って記憶なくなったのだけれども、ぼんやりとした記憶の中でわたしは嘔吐している。しかも年下の男の子に介抱してもらっていた、ような。もう三十路なのだから、いい加減そういう体たらくをやめたい。
しかも酔っ払った理由が、初めて行くバーの女の子が可愛くって調子に乗ったことが原因だから始末が悪い。朝目覚めて鈍く痛む頭を抱えながらふと、机に目をやると女の子の名刺があったときのバツの悪さよ。いやでもかわいかったんだよ…記憶ないけどたぶん口説いてる。もう二度といけない(いつものパターン)。
酒飲んでアクション起こして場を荒らして二度と顔も合わせなくなる癖、いい加減やめたい。
新しくできた飲み友達とももう飲めないんじゃないかって危惧を抱いていたけれど、今日連絡が来て嬉しかった。一周回って気を遣われている気がしないでもないけれども。
何はともあれわたしは反省するべきだし、禊としてしばらくは自発的なお酒を控えます…


忘れないうちにメトロック2016 in OSAKAのはなし。
アルカラちゃんが、アルカラちゃんの爆発力が、凄まじかった…!!(特にインスト)
たいぴーの歌声はなしてあんなにも軽やかで心地よいのでしょう。ストレートに胸に、耳に、突き刺さる。
アルカラは自称「ロックの魔術師」。魔術師というだけあって、ちょっとふざけたことや余り意味のないことを歌詞にしていたり、クレイジーなパフォーマンスをしてみたりしてるんだけど、その本質はとてもわかりやすくて、本当は真面目でまともですげぇまっすぐ希望を持って未来を見据えているような、健康的なひとたちなんだって感じる。正しさの塊ですよ。それをストレートに表現するのが恥ずかしくて、そういう道化の着ぐるみを着て、誤魔化してる。
本来ならば、真面目なことって、何も悪いことじゃない。けれども「真面目なことが恥ずかしい」ような風潮は確かにあるから、こういう手段をとっているのかもしれない。…そんなに子供ではないか。
子供ではないけれど、永遠の少年性を持っているとは思うのよね。永遠のガキ大将と言い換えることができるかもしれない。そういうところが滝さん(9mm)も好きなんじゃないかっていう勘ぐり。
いや本当にね、アルカラのステージにヴァイオリンでゲスト出演した滝さんが、かつて見たこともない程の笑顔でね、腰砕けるかとおもったのよ。あぁ、今滝さんは心から音楽を楽しんでいる、ということが一目でわかる笑顔。だからわたしもすげぇしあわせだった。今、音楽界で一二を争うくらいに好きなバンドの好きな人たちが、わたしの好きな楽器を奏でていたのですもの、幸福しかないですよそりゃあ。音色もさることながら、弾いている様もすげぇ格好良かった。
その後の9mmさんのステージも安定の格好よさでした。アルカラちゃんで足が泥まみれになったので、今度は後ろからのんびり見てましたけど、滝さんが引き続き楽しそうで楽しそうで楽しかった。
可愛かった。
滝さんがステージの端に設置されている柵?によじ登って演奏していたときの、ドラムのカミジョウさん始め、タクローさんや中村さんの温かい眼差しが忘れられない。あれはメトロックの中で一番美しい場面だった。滅茶苦茶している滝さんを見守るメンバーとわたしたち。滝さんはギター巧者だから「ギターの妖精」なんて言われてるけど、同時にみんなの天使ですよ。ミカエル滝ですよ。
これからもたいぴーと滝さんの才能を見守っていきたい所存です。

サカナクションは初めて見たけれども、痺れました。夜が似合う、というか夜しかできないよあのパフォーマンスは。音と光が闇に溶けていくのがとても美しく、この世のものではない心地がした。
また機会があれば、ぜひ。

フェス自体久しぶりだったけれど、楽しかったなぁ。やはり野外ステージは気持ち良い。入場も食事もそこまで待たずにスムーズだったし(行きは駅から会場まで3〜40分くらい、帰りは1時間以上かかったけれど、まぁ仕方ない)、会場も程よい広さだったし、満足じゃ。来年もこの行きたい…なぁ……パスピエさん見たかったなぁ……